RPG「創世の時代」から今に残る屋号は様々あり、「ウィザードリィ」はその高名な一つだが、このブランドには現代のRPGが遥か、遥か過去に捨て去った一つの特徴がある。防御にまつわるパラメーター、AC(アーマークラス)の値が「低い方が良い」、ついでに「+から-に移行する」、という特徴だ。この特徴は「最初のRPG」であるD&D(ダンジョンズ&ドラゴンズ)を模倣・移植した結果だが、その模倣元の場は、コンピュータでなく人間が直に数値を扱うTRPGであった。この特徴を保持していた20世紀のD&Dでは、「THAC0」という数値とこのACの差と20面体サイコロの数値を比べる、という形で攻撃が命中したかどうかを決めていて、マイナス数の引き算を毎回行うことを面倒に思っていたプレイヤーも多かった。だが、創世の時代の先人たちは、わざわざ「面倒なシステム」を好き好んで作ったということだろうか?なぜこんなものが存在したのか? この「面倒な」仕組みが生まれ、そして今世紀に入って捨てられた流れには、実は、TRPGという文化の基礎となる装置「ダイス(サイコロ)」の認知のあり方の変化が関わっているのである。
サークル名 | 遠すぎる未来団 (作品数:14) |
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作家名 | にるば |
ジャンル | オリジナル , TRPG |
発行日 | 2024/12/29 |
版型・メディア | A5 |
総ページ数・CG数・曲数 | 20 |
イベント | コミックマーケット105 |
作品種別 | 一般向け |